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「先生来ないね」
「また、遅刻かしら。」 可符香ちゃんや千里ちゃんがそう言うのを聞いては時計を見た。 もう登校時間は過ぎているのに、先生が来ていない。 まぁ、よくあることだけど。 そう思っているとドアが開いて糸色先生が入ってきた。 良かった、ちゃんと登校してきたんだと安心していたが何だか様子が変だ。 千里ちゃんが「先生!いい加減にしてください!」と言うと先生は鉢巻を取り出して額にあてた。 何ですか、その必勝はちまき・・・。 「受験生だから仕方ないじゃないですか!」 と一言だけ言ってフラワーアレンジメントと書かれた冊子を取り出す。 何の受験生なんですか?? 「受験生なんで気を使ってください!大目に見てください!」と叫ぶ先生に千里ちゃんが「バカな事言わないで下さい!」と反論した。 すると先生は頭を抱え込んで「受験生なんで手厚く保護して下さい!」と言った。 話は大体わかりましたけど、何故フラワーアレンジメント? 「せめて国家資格とかにしたらどうです?」 「さん、何を受けようが受験生は受験生ですから。受験生なんでたいていの軽犯罪は不問です」 「何しでかす気ですか、先生」 先生何か悪いことするつもりなんだろうか? 軽犯罪だから、のぞきとか迷惑なことするつもりですか!? そんなとこを考えていると、糸色先生に郵便が届いた。 「受かってしまった!」 と叫ぶ先生の手元の紙を見れば、「フラワーアレンジメント合格」の文字が・・・受かったんですか。 先生は受験生の特権を乱用するべく、新たな資格にチャレンジしだした。 そして糸色先生はたくさんの資格を手にしたのだった。 時刻表検定・・・マニアックな資格だ。 何ですか、魔法律検定って・・・そんな漫画ありますよね。 兎に角、マイナーな資格を片っ端から取っていく先生。 「糸色先生、すごい勢いで資格合格してますね」 「えぇ、喜べばいいのか悲しめばいいのかわかりませんが」 「まぁ、頑張ってください。は応援してますから、はいこれどうぞ」 「おや、なんですこれは?」 「受験生の強い見方のKitKatです!これを食べて頑張ってくださいね、先生」 「さん・・・ありがとうございます!」 余りに先生が頑張っているので、受験生の味方のチョコレート菓子をプレゼントした。 そういえばが受験生だったときに、五角形のマグカップを貰ったなぁ。 一応合格したから、ご利益があったのかも・・・まぁダジャレだけどね。 「他に!他に資格はないのですか!」 資格を取得しまくった先生がそう叫んだ。 するとあびるちゃんが「先生には生き物を飼う資格がない」と言った。 その手には干からびた皇帝ペンギンがいた。 そして先生は「愛玩動物飼養管理士」検定を受けた・・・もちろん受かった。 何で受かるんですか?!真面目にも程がありますよ!! すろと先生の後ろにいたまといちゃんが「先生には人を愛する資格がない!」と言い切った。 何ですか、人を愛する資格って・・・。 「隣の女子大生とカレーを貰う関係に!」って、どんな関係? それってとっても萌えるシチュエーションじゃないですか! と妄想をしていると先生がこっちをじーと見ていた。 「隣の女子大生さん、ごめんなさい!」 「さん!?」 妄想してすみませんでしたぁ!! そんなこんなで糸色先生は「スーパーフィンガーテクニック」の資格も合格した。 愛するって、そういう意味ですか!? 最早資格取得マニアと化した先生は「生きる資格がないのです!」と可符香ちゃんに連れられて資格を取りに行ったのでした。 糸色先生、教師の資格ちゃんと持ってたんだ・・・。 その後帰ってきた先生は「生きる資格も死ぬ資格も不合格でした」と明後日の方向を見ながら言った。 「糸色先生、先生はそんな資格取らなくっても愛される資格を持ってるんですから、元気出してください!」 「愛される資格ですか・・・?」 「はい、少なくともは先生のこと好きですから」 「さん・・・うわぁぁん!!」 抱きついてきて、泣いている先生の背中をそっと擦ってあげた。 受験生って大変! |