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たちは京都に修学旅行(?)に来ています。 まぁ、それなりに楽しいですよ。 京都といえば修学旅行の定番中の定番、数え切れないほどの学生達が集った修学旅行の王道なのです!! 定番な旅行先でも、糸色先生が率いるとおかしな展開に・・・。 「じっくり見てはいけません!いいですか今回は、下見ですから!」 どうやらたちは修学旅行の下見に来ているようだ。 先生に向かって奈美ちゃんが「聞いたことありません、クラス全員で下見なんて」と言った。 確かに、下見に参加したのは初めてだ。 でもこういうのって旅行会社の接待で先生だけ無料で行くものでは? そう思ったのはだけではないらしく、あびるちゃんが先生にそう聞いた。 「不平の出ないようみんなで下見に来たんですよ」と先生が言えば背後から悲痛な叫びが聞こえた。 旅行会社の人が「クラス全員の下見の代金もちなんて!」と叫んでいた、あぁ何だかかわいそうだ。 しかし先生が掲げた書類で黙らされていた、可符香ちゃん・・・ご苦労さま。 「下見なんて必要なんですか?」 「当たり前じゃないですか!何をするにも下見ですよ!皆さんだって明日好きな人とデートだったら下見するでしょ」 まぁ言われて見れば、ある程度は下見するかもしれない。 そう考えていると臼井くんが「下見します!粗相のないように!」と大きな声で言った。 彼がこの下見旅行に来ていること今知った、そして彼が妄想していることが何となくわかってしまった。 「だいたい10代の行動なんて全て将来のための下見ですよ、言ってしまえば高校生の恋愛なんて将来本気の恋のための、恋の下見ですよ!」 「・・・・・・」 「なのに最近の高校生ときたら、下見もせずにイキナリ本番を!」 「糸色先生、下見をするってことはつまり経験するってことなので結局本番なのでは?」 「さん!真面目に卑猥なこと言わないでください!!」 「2人とも評判落としますよ」 先生に恋の下見の矛盾点を言うと大きな声で叱られ、あびるちゃんに軽蔑の眼差しで見られた気がする・・・。 そうこうしているうちに、千里ちゃんが皆を招集した。 千里ちゃんが仕切る中バスに乗り込むと、さり気なく先生の隣に座った。 すると奈美ちゃんが千里ちゃんが作ってきたと言うしおりを差し出した。 なっ何て分厚さ!電話帳よりも分厚いよ、しかも全て2分単位で書かれているなんて。 そう言う千里ちゃんらしいとこも好きだよ・・・でもちょっとやり過ぎでは? 「糸色先生、さっきの話なんですけど」 「どのさっきですか?」 バスに揺られながら次の目的地に向かっている途中に先生におやつに持ってきていたキャンディを渡して質問する。 「10代の行動は〜のところです。と先生も下見なんですか?本気の恋じゃないんですか?」 「いや、それはそうじゃなくてですねぇ・・・」 「は本気ですからね、糸色先生」 そう言うと先生は赤くなって何も言わなくなってしまった。 ちょっとからかい過ぎたかな、でも照れてる先生が可愛らしくてもっと意地悪したくなった。 隣の先生に寄って肩に頭を置くと先生はびくってして驚いた顔をしてを見た。 その様子が何だか面白かったので思わず笑ってしまうと「仕方ないですね」と観念したのか先生も笑っていた。 目的地についてバスから降りるとさっそく奈美ちゃんが京都名物「生八ッ橋」を食べようとしていた。 しかし先生に「下見ですから」と取り上げられていた。 そのほかにも「下見ですから」とろくに京都を堪能する暇もなく次々と下見が行われていく。 そしてたちは重要文化財「下見寺」にやってきた。 聞いたことないな、下見寺なんて。 そう思っていると住職さんが現れた。 「やあ今年も来たね絶望先生」と住職が言うと「毎年ボクは本番の修学旅行にはいきませんからね」と先生が・・・あれ?そうなんですか?? 「下見の意味あるんですか!?」と千里ちゃんがつっこむ、正直意味ないと思う。 すると先生は下見だけで終わることの例を挙げ始めた。 「住職をごらんなさい!」 「これはエロサイトの下見だよ、つまりサンプル画像だよ。この先はお金もかかるしなんだか怖いのでいつも下見止まり!」 「その気持ちわかります!お金取るなんて卑怯ですよね、おかしなサイトに行き着いたりしちゃいますよね!!」 「さん!アナタはそう言うこと言っちゃ駄目です!一応女子高生なんですから!!」 「ちゃんは自主的に下見止まりしてね」 あれ?また引かれた?? でもなんて序の口と思える恋の下見や女体の下見、それはもうただのストーカーと変態ですよ! 一通り下見止まりを見終わると、先生が千里ちゃんに「式場の下見に行きませんか」と言った。 「さんもどうですか?」と誘われたが、千里ちゃんがとても嬉しそうなので、遠慮した。 それに、いやな予感がするし・・・。 案の定予感は当たった、千里ちゃんとお葬式場とお墓の下見に行った先生はきっちりと立てた予定を変更してまで付き合った千里ちゃんに墓石で殴られ病院に運ばれた。 診察台の上で眠る先生の傍らで千里ちゃんが「ごめんなさい!」と繰り返している。 その様子がかわいそうで、千里ちゃんの肩に手を置いた。 すると可符香ちゃんが「来世の下見ですよ」と明るく言った。 「そうそう、先生のことだもの下見止まりで帰ってくるよ」と可符香ちゃんに習ってそう言い、千里ちゃんを抱きしめた。 糸色先生だもの、絶対帰ってくる!はず・・・。 「え――今年の修学旅行は沖縄になりました」 頭にまだ包帯を巻いている先生がそう告げた。 やっぱりあの下見は意味無かった、でも来世は下見でよかった! |