糸色先生に強引にキスして、わざと無視したり強引に好きと言わせたりしているうちに夏が始まってしまった。
先生とは特に何かあるわけでもなく、会話は「おはようございます」と「さようなら」くらいだ。
たまに授業で当てられたりするが、先生がのことを避けているのか前の席の人が当てられたときにノリで当てられる感じだった。
は昔から女の子が好きで、男の子は眼中になかった。
今でもクラスの子や年上から年下まで女の子は好きだ。
顔や性格が可愛い子が好みで、糸色先生のことを好きな理由に「可愛いから」というのが大半を占めるだろう。


ちゃん、ちゃん」
「ん?奈美ちゃん、何?」


そう考えていると近くの席の奈美ちゃんが声をかけてきた。
何かと思っていると奈美ちゃんはそっと前を指差した。
その指の先には糸色先生がいた。


さん、ちゃんと先生の話を聞いててくださいね」
「はい、すみません」


素直に謝っておく。
今はホームルーム中で、先生が何か話していた。
はその話を聞かずに自分の世界に浸っていたようで、先生から注意を受けた。


「開校記念日に、ペリーさんがやってくる」
「・・・はい?」


いきなり可符香ちゃんがイスから立ってそう言うから先生は困ったように聞き返した。
するとガラッと教室の戸が開き、見知らぬ男性が入ってきた。
先生が「開校記念日にペリーさんがやってきたっ!」と叫んだから、はこの人がペリーさんだとわかった。
どうやらペリーさんは可符香ちゃんの知り合いのようで、親しげに挨拶を交わしていた・・・も可符香ちゃんと親しげに挨拶を交わしたいと思った。
そして「なんでも開いちゃうんですよ、ペリーさん」と言う可符香ちゃんの言葉通り、ペリーさんはアジの開きから本やカエレちゃんのパンツ(ヒトデ柄だろうか?ばっちり見た)男子生徒のズボンのチャックを開けた(これは興味がないので見なかった)
次に霧ちゃんがいる部屋の前まで来た、彼女の居場所が判明したのでこれからちょくちょく口説きに・・・遊びに行こう。


「先生にしか開けられたことなかったのに」
「誤解を生むような言い方やめてください!」
「霧ちゃん!今度にも開けさせて!!」
さん!アナタは余計なこと言わないでください!」


すんすんと泣いている霧ちゃんの肩を抱いてそう言うと先生にツッコミを入れられた。
そうしているうちにペリーさんはプールを開いてしまった。
生徒たちは水着でプールサイドに立っていた。
あぁ何て眩しい光景だろう、とうっとりと千里ちゃんやあびるちゃんの水着姿を見ていると可符香ちゃんに水着を手渡された。


ちゃんも水着に着替えたら?」
「・・・これ強制?」
「違うよ、ただの人気取りだから」
「あぁ・・・遠慮しときます」


可符香ちゃんの好意は勿体無いけど、丁重にお断りした。
そうしているうちにカエレちゃんが来て、ペリーさんに文句を言うと彼は開き直ってしまった。
そして先生の心を開く流れになったが、先生は中々心を開こうとはしない。
ついにぺりーさんは観念してむやみに開くのをやめると宣言した。


「これで、お開きということで」
「ペリーだからって許されねーぞ、そんなオチ!!」


先生言葉遣いが・・・敬語の先生も素敵だが、言葉遣いの悪い先生にもちょっとときめいた。
そうしてペリーさんは去って行った。


「糸色先生」
「・・・何ですか?さん」
も開きたいものがあるんです」
「なっなんですか?」
は禁断の扉を開く!!」
「またアナタはそういうことを言って!!」


みんなの前で大きな声で言ったら先生に怒られた。
「何、禁断の扉って?」と奈美ちゃんが聞いてきたから答えようと思ったのに先生に阻止された。
代わりに晴美ちゃんが「これと同じような意味よ」とボーイズラブの漫画を取り出した。
奈美ちゃんはしばらく考えていたようだがやっと意味がわかったらしく「えぇ!?ちゃんって女の子が好きだったの!?」と驚いていた。


「先生、禁断って女の子同士の恋愛のことだけを言ってるんじゃないんですよ」
「ほかに何か?」
「生徒と先生の恋愛も禁断、でしょ」


そう言うと先生は赤くなった。
それを聞いていたのかまといちゃんがに向かって「ちゃんって、愛が軽いわね」と言った。
正直、思い当たる節がありすぎてショックだった。
でも糸色先生、真面目にアナタのこと好きですよ――