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「なんで機械にまで、合わせないとならないんですか!」
「先生なにして・・、ってなにこの部屋、さむっ!」 真夏の太陽が照りつける夏休みのある日。 へ組の女の子たちで出かけることになって、学校で待ち合わせをしていた。 メンバーが揃うと、誰かが「先生に様子見ていこうよ」と言ったので宿直室へ向い窓を開けた。 すると布団を被った糸色先生が居た。 「エアコンが壊れていて『強』にしか設定できないのです」 「かといって切ると今日は熱中症になりかねない暑さ!」と先生は冷気が充満した部屋で言った。 「なんで機械の都合に人間が合わせなきゃならないのですか!」と言って立ち上がった。 気持ちはわかりますけど・・・。 「便利になるために生ずる不便が多すぎるのです、テクノストレスですよ」 「テクノストレス?」 リモコンを探してテレビに行く以上の距離を歩いたり、携帯の電波が届かないから必死で届く場所に移動したりとテクノストレスの例を挙げていく先生。 全てに心当たりがあります・・・。 するとマリアちゃんが「ウチもこころあたりあるヨ」と首振り機能が壊れた扇風機の動きに合わせていることを言った。 「マリアちゃん、が扇風機くらい買ってあげるよ」 彼女の肩に手を置いてそう言うと「本当か?」と喜んでくれた。 は貢いじゃう人ってこんな気持ちなんだろうなぁと思った。 そんな話をしていると奈美ちゃんがテクノストレスを挙げていた。 「本末転倒ですよ!」と彼女は叫んでいた。 「便利なはずの機械によって生ずる不便の多いこと!」 「最近気になっていたのですが、『続きはWebで』ってどーゆうつもりですか!」 「確かにそんなこと言われてもネット環境ないと見れませんし、あっても見ませんよね」 「そうなんですよ、さん!」と先生に指をさされて、ちょっとビックリした。 「絶望した!便利になることで不便になる世の中に絶望した!!」と叫ぶ先生に可符香ちゃんが「そんなことありません」と言ってみんなを住宅展示場に連れて行った。 「最新のテクノロジーを集結したハイテク住宅です」 「こんな家に住んだらきっと、テクノスストレスで死んでしまいますよ!」 「お入り下さい」と言う可符香ちゃんに続いてたちは家の中に入っていった。 すると先生がエアコンのスイッチを押す、しかしエアコンは反応しない。 「あ、曇っているから」と可符香ちゃんが窓の外に目をやる。 「意味ないじゃん・・・」とがつぶやくと「さん、そんなときは・・・日照祈願の儀式を執り行えばよい!」と儀式の準備をした千里ちゃんが振り返った。 「うなっ!うなっ!」と糸色先生と2人で儀式を始めてしまった。 糸色先生、千里ちゃん、その動き何だか可愛いけど・・・怖いです。 「うなっ!ってかえって不便だから!」 「そんな時のために、風力発電も兼ね備えているのです」と可符香ちゃんが言うが・・・風のない日はどうするの? 糸色先生も同じことを思ったらしく、可符香ちゃんにそう聞くと巨大なうちわを渡されて屋根に上り小さな風車に向かって扇いでいる。 「だからかえって不便だから!」 先生がそう言うと「核分裂を利用した家庭用の発電機も用意してます」と可符香ちゃんが発電機を見せてくれた。 『危』って書いてあるんだけど、大丈夫だろうか・・・。 「こんなめんどくさい家住めますか!」 「だったらめんどくさいことは彼に任せましょう」 可符香ちゃんがそう言って、登場したのは糸色先生に似たロボットだった。 「それは?」と聞くと「先生のコピーロボットですよ」と笑顔で返された。 は何故そんなものがあるのかを知りたい・・・。 コピーロボットは本人を100%忠実にコピーしているそうで、先生は「だったら信用できますね」と言ってコピーロボットにめんどうを任せることにしたのだった。 先生とはその場で別れて、たちは当初の予定通り遊びに出かけた。 その帰りに可符香ちゃんと一緒に街を歩いていると、げっそりした糸色先生と会った。 「どうしたんですか?」と聞けば「コピーロボットが何か粗相しないか心配で、一日中監視していました!」と答えが返ってきた。 先生・・・何やってるんですか。 「よく考えたらら自分が一番信用ならないですよ・・・そうだ、コピーロボットを監視するためのコピーロボットを用意してください!」と可符香ちゃんに要求していた。 先生、自分のランクが低すぎます・・・。 その後、先生は「コピーロボットを監視するコピーロボットを監視するコピーロボットを用意してください」と言い出し、可符香ちゃんに「キリないですよ」と言われていた。 そして気がつくと糸色先生のコピーロボットが駅に溢れていた。 その様子を見ては可符香ちゃんに「糸色先生のコピーロボットください」と申し出た。 彼女は笑顔で「いいですよ」と言っては先生のコピーロボットを譲り受けた。 次の日、先生のコピーロボットが見当たらないので探しに出ると糸色先生がいた。 先生に声をかけようと近づいていくと目の前に広がる光景に気づき、足を止めた。 「コっコピーロボットが集団自殺してる!!」 「さん!どうしてここに?」 「そんなっ・・・まだ何もしてないのに!」 「ロボットに何する気だったんですっ!?」 先生に女の子として、人間としての常識を説かれながら首を吊っているコピーロボットに一体一体地面に下ろしていったのだった。 |