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いつもと変わらない日常。 いつも通りの朝、いつも通りの人々。 そして、いつも通りの糸色先生。 「さん!おはようございます!」 「・・・おはようございます」 糸色先生が元気が良すぎるくらい大きな声であいさつをしてきた。 ここは校門なのでは恥ずかしかった。 が返事をすると先生は嬉しそうに笑った。 そして並んで校舎まで歩く。 「ちゃんと学校、来たんですね」 「さんとの約束ですから」 「はりきって来ちゃいました」と先生は微笑んだ。 ただの口約束なのにとても嬉しそうに先生が笑うのでなんだか照れてしまっても少し笑い返した。 「さん、手を出してください」 先生がそう言うので右手を出すとぎゅっと握られる。 驚いてひっこめようとしたときに手の平に何かが落ちてきたのを感じた。 先生は手を離しての手の中を見ている、も視線をそこへ向けた。 「お誕生日おめでとうございます、さん」 手の中にあったのは小さい箱だった。 可愛らしくラッピングしてある。 はしばらくその箱を糸色先生と交互に見ていた。 状況が掴めなかったのだ。 「あ・・・ありがとうございます」 そんな普通な言葉しか出てこなかった。 先生が「よかったら使ってください」と言うので中身が気になった。 「今開けてもいいですか?」と聞くと「それはもうさんのものですよ」と返事があった。 はその場でラッピングをできる限り丁寧に剥がして箱を開けた。 するとそこにはイヤリングが入っていた。 可愛らしいデザインで、はすぐに気にいった。 「先生が、買ってきてくれたんですか?」 「えぇ、色々あって悩みましたがさんにはこれが似合うかなと思いまして」 「ありがとうございます。好きです、こういうの」 自分でも忘れていた誕生日をまさか先生が祝ってくれるなんて思ってもみなかった。 そしてプレゼントまで貰うなんて、驚きと嬉しさが混ざってはしばらく混乱していた。 「本当にありがとうございます」と再度お礼を言うと先生は「いいんですよ、お礼なんて」と言った。 「さんが生まれてきてくれたことが嬉しくて仕方がないんです!」 そう言って糸色先生がに抱きついてきた。 ぎゅっと抱きしめると先生はすぐに離れて、「ではまたあとで!」と言いながら校舎へと走って行った。 取り残されたはしばらくその場に立ちつくしていた。 抱きしめられたときに耳元で先生が言った言葉が頭の中に響いていた。 (生まれてきてくれて、ありがとう!) |